ランパントリウム

植物とおどろう

ソイル

 こんばんは。

 アカメガシワの種が発芽しました。道端の株から採取した種です。

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 本葉と違い双葉は丸いです。栽培を通して生命力の強さを確かめていきましょう。

 最近読んだ本が面白く、植物とも関係があるのでその話をしようと思います。


 「土 地球最後のナゾ 100億人を養う土壌を求めて」という本を読みました。

https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334043681

 わかりやすく、興味深い内容でした。土についての本を読むのは初めてです。

 まず印象に残ったのは、土は現在も新たに生まれ続けているという話でした。土は岩盤から生まれて厚みを増し、最終的に地殻の割れ目からマントルへ還っていく——そうした大地の循環があることを初めて知りました。何気なく踏んでいる土は不変の存在では無かったのです。

 また、肥沃な土を求めて争奪戦が始まっているのも知りませんでした。肥料にかかるお金も発展途上国ではシビアな問題です。

 土についてかくも無知であることに驚きましたが、経験的に知っていたことが一つありました。土は使い続けると傷むということです。

 植木鉢の土の保水力は、一、二年で大きく下がります。表面が固まって水を弾いたり、粉微塵のようになって浸透しなくなります。乾燥と水やりの繰り返しで粘土が流失する為でしょう。傷んだ土は土壌改良剤を混ぜるなどしないと再利用はできません。手間をかけて再利用するより、新しい土を買う方が楽で安価という状況です。

 著者は植物の養分吸収能力を活かした土壌改良を提唱しています。重機などが無くても耕作地を増やすことの出来る農法です。

 家庭での園芸にすぐ応用出来るかはともかく、土や肥料をも自給自足する園芸は目指すべき目標の一つと言えるでしょう。植物にはそれ自体強固な自律性が備わっています。鉢植えや庭にもその性質を加えることは決して不可能ではないはずだからです。