隙間に目を落とす。街で植物を探すときの基本だ。今回は散歩中に隙間で見つけた植物の写真を4枚紹介しようと思う。
土止めの隙間に生えたツタバウンラン。

ここは急な角度の土手で、金属製の土止めが設置されている。土止めだけで土を支えていると思うと少し不安になる。
このツタバウンランはたくさん花をつけていた。他の植物が侵入しづらい場所なので日差しを独占できるのだろう。
陸橋のたもとに生えたトクサの仲間。

陸橋の基礎部分を縁取るように生えていた。トクサの仲間は地下茎を伸ばして広がるから、陸橋の周りは好都合かもしれない。
陸橋や歩道橋には隙間が多いので通るたびに植物を探している。改装されて全部いなくなることもたまにある。
今シーズン初のヤセウツボを見つけた。初夏が近づくと見られる寄生植物だ。

寄生先の宿主が元気でないと生きていけないため、日当たりのいい場所に多い。
公園の隅で見つけたトウネズミモチ。

切り株から何本も幹が生え、小さな林のようになっている。
トウネズミモチはかつて街路樹としてたくさん植えられた。現代では外来種なので考え無しに植えるのはよくないということになっている。時代の隙間の植物と言えるかもしれない。
今回挙げた植物のうちトクサの仲間以外は外来種に指定されている。いつか駆除の対象になるかもしれない。観察している場合ではなくなるかもしれない。
しかしこうした植物は隙間を可視化してくれる。以前、電車の高架で生い茂るシダを見たときは驚いた。植物は水が低い方へ流れるように、ごく自然に隙間を見つけてしまう。それは人間の生活環境への侵入なのか、生態系の絶え間ない拡大なのか。隙間に生える植物に虚心坦懐な眼差しを向けることも、ときには必要かもしれない。