ランパントリウム

植物とおどろう

スミレが落下した話

 前回のエントリーに書いたスミレの続報。ハプニングが発生した。

https://rampantrium.hatenablog.com/entry/2023/12/04/210000

 風が強い日に棚から落下した。土が半分どこかに行ったため実質的に植え替えしないといけなくなった。本来はこの時期に植え替えてはいけない。

 植え直してから二重鉢にした。元に戻すだけでは根が寒さに耐えられない恐れがある。二重鉢なら北風が根に直接届かない。

 寒風の中で転がっている鉢を見たときは血の気が引いた。来年は鉢の転落防止策を考えよう。

秋の記録

 今年の秋はほとんどブログを書いていなかった。記録はつけてあるので今からでも書いておこうと思う。

 一つめ。ツバキのタネを播いた。成長は遅いがとても寿命が長い木だと知り興味を持った。民話に登場することが多く、人との関わりが深い点もおもしろい。

 ツバキには静謐な木という印象がある。古い木造家屋、母屋から離れた土蔵の隣でひっそり咲いているイメージだ。

 タネからだと開花まで五年かかるという。

 二つめ。保管しておいたスミレのタネを播いた。

 タネから育ててタネを得ることができ、サイクルが一巡した。寿命が短いので鉢から鉢へタネを飛び移らせながら維持していくことになりそう。

 三つめ。初夏にカラスノエンドウのタネを採取しておいた。鉢植えの空きスペースに播いたら発芽した。

 カラスノエンドウは冬の間も緑を保ち、土を覆ってくれる。鉢植えが冬の風に当たると削り取られるような嫌な乾き方をする。カラスノエンドウの力を借りて土を保護していきたい。

 ラスト。胞子から育てたイヌワラビの記録。前回ブログに書いたのは七月だった。

https://rampantrium.hatenablog.com/entry/2023/07/22/231734

 葉が伸び上がり、九月に最盛期を迎えた。成熟した株と葉の形がだいぶ違う。胞子葉はまだない。

 来年はアルドラに移したい。

 環境に馴染むか手探り中の植物が多い。これからは植物同士をどう組み合わせるか考えていきたい。

ウメノキゴケ2023

 去年のウメノキゴケの続報。ウメノキゴケは大気汚染に敏感で、空気の汚れた場所では育たない。住宅地で見つけたこの個体のコンディションはどうだろうか。

https://rampantrium.hatenablog.com/entry/2022/10/24/001205

 大きくなっていた。

 下は去年の様子。木のコブを目印にすると広がっているのが分かる。

 ドーナツの穴部分も埋まってきた。これは今年。

 こちらは去年。

 樹皮の見える範囲が狭まっている。

 前回の観察から八ヶ月だが、一目で分かるくらい育っていた。この地域の空気は比較的汚れていないようだ。これからもウメノキゴケが育つ環境であってほしい。

ネムノキの根粒?

 一ヶ月前、ネムノキの根もとにクルミの中身みたいなものが生えた。最初は埋まっていたがだんだん大きくなって地表に出てきた。

 ピンセットでふれると根を張っているかのような手応えがあり、簡単には取れなさそうだった。

 キノコかと思っていたけど、別のネムノキの鉢にも似たものが生えた。

 別々の鉢に同じキノコが生えるだろうか。

 エビデンスは無いけどこの物体は根粒かもしれない。

 ネムノキをはじめマメ科の植物は特定の細菌を共生関係を結んでいる。細菌は空気中の窒素から肥料を作って植物に送り、植物は細菌に住処を提供する。根に生じるコブのようなその住処を根粒と言う。

 根粒が土の表面で育つとは聞いたことがない。鉢が浅いから地上にはみ出してきたのだろうか。来年か再来年には植え替えをする。そのときに地下がどうなっているか見てみることにしよう。

植栽行為記録保管所

 ツイッターが終わりつつある。こんなに急速に分解していくとは思わなかった。当ブログを開いたのはツイッターの熱狂に植物を埋もれさせるのが嫌だったからというのがある。ツイッターが無くなってもツイッターを通して人類に根づいたバズり欲は簡単には消えないだろう。

 今回は常緑樹の記録。シラカシとスギは暑い中でも育っている。

 夏が苦手なので暑さに強い植物を優先的に育てている。夏でも旺盛に新芽を出すのを見ていると頼もしく思える。

さらば前葉体

 今日、関東で梅雨が明けた。明日から水やりが忙しくなる。

 胞子から育てたイヌワラビはすっかり大きくなった。

 表土を覆っていた前葉体はもうほとんどいない。

 胞子体が立ち上がっている。原野が林へ遷移するを見ているかのようだった。