ランパントリウム

植物とおどろう

ぜんまい仕掛け

 こんばんは。アジアンタムがぜんまい型の芽を上げ始めました。

f:id:corunu:20200311085349j:plain

 アジアンタムの全体はこのようになっています。ぐるぐる巻いている部分には葉が折り畳んでしまってあり、ほどけると開きます。

f:id:corunu:20200315161200j:plain

 風に当たると傷んでチリチリになってしまうので室内で育てています。野生化したアジアンタムを何度か取り上げましたが、乾燥に弱いこの植物がどうやって外に根付いたのか気になります。

 タマシダは一月半ば頃から芽を上げ続けています。国内に自生しているので寒さには強いです。

f:id:corunu:20200312131628j:plain

  英語ではシダ類の芽をヴァイオリンの先端に見立ててfiddle headsと呼ぶそうです。言われてみるとよく似ています。ゼンマイやクサソテツ(コゴミ)はぐるぐる巻きの芽を食用にするのでシダといえばこれと言う人も多いでしょう。シダはヴァイオリンと違って音を出しませんが、植物が持つ命のリズムを教えてくれます。


 ところで全てのシダがぜんまい型の芽を出すわけではありません。

 コンテリクラマゴケは茎と葉の位置関係が他のシダと異なっています。葉が茎に直接着き、植物全体も上ではなく横に伸びていきます。

f:id:corunu:20200314150413j:plain

 Fiddle headsを作るシダは地面の際に茎があり、葉を斜め上へ伸ばします。安全な場所でコンパクトに丸まった葉を作り、それを光が届く場所まで持ち上げてから開くのです。繊細な葉を高い位置で展開するための工夫がFiddle headsなのだと思います。