ランパントリウム

植物とおどろう

ぶつ切り街路樹

 こんばんは。

 冬の落葉樹は枝がよく見えます。しなやかに伸びる枝は美しいです。

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 しかし街なかでは電柱のような街路樹もよく見かけます。

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 ぶつ切りの幹から針金のような枝がヒョロヒョロ出た街路樹が、延々と並んでいます。見通しが良すぎて寒々しい光景です。

 どうしてこんな樹形になったのでしょうか。それは過剰な強剪定、樹高を低く抑えるための管理方式がとられているためです。

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 この樹には幹と小枝しかありません。小枝は胴吹き芽という非常用の枝です。幹の吹き出物みたいな出っ張りは剪定瘤です。同じ場所が何度も切られるとできます。


 落葉前の様子を見てましょう。十月半ばの写真です。

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 サボテンのような樹冠でした。胴吹き芽ばかりなので幹から直接葉が生えているように見えます。夏場に木陰を求めるには少々頼りなさそうです。

 スペース的には余裕があるようですが、枝は広がっていません。ちぢこまっているように見えます。


 少ない剪定回数で樹高を抑えようとした結果、こうなったのだと思われます。細かい剪定を何度もする方が樹形は整うし、樹への負荷も少ないです。


 ぶつ切りで電柱みたいでも、緑がないよりはずっと良いです。でも公共の場に置くものとしてはちょっとどうかなと思います。