ランパントリウム

植物とおどろう

キンモクセイ

 キンモクセイの香りが漂ってくると本格的に秋なのだと感じさせられる。国内のキンモクセイは実ができないため、見かけるのはほぼ全て人が植えたものだ。身近だけどよく見たことが無いので観察することにした。

 甘い香りを辿ると遊歩道に出た。キンモクセイが道路脇に行儀よく並んで花を咲かせている。

 たわわに咲いているのに蝶や蜂が来ておらず、周りはひっそりしていた。虫がいないと無人の街のようで怖い。

 あまり話題に登らない葉を見てみる。常緑樹だから一年中見えているはずである。

 そうか、こんな顔つきをしていたのか。常緑樹の葉にしては厚ぼったくない。他の常緑樹と見分けるのに便利な特徴だ。

 街中に植えてあるのは冬の街路に緑の彩りを添える意味もあるのかもしれない。植えてある場所も覚えたので、これからは花の時期以外もときどき覗いてみることにしよう。