ランパントリウム

植物とおどろう

すみれの花

 すみれをらんの仲間だと思っていた時期があった。花の後ろに伸びた距(きょ)がらんの横顔に似ているので勘違いしていた。

 分類学的にはらんは単子葉植物、すみれは双子葉植物なので縁もゆかりもない。

 このエントリーの写真は全て自宅で育てているすみれ。道端で採取した種から育てたもので、種類は分からない。

 花の形をもとに図鑑やネットで調べたが分からなかった。ノジスミレに近いようだけれど違いがある。

 すみれ(スミレ科のスミレ属)は国内に五十種類おり、似たものが多いのだという。うちのすみれは手持ちの図鑑に載らなかった種類かもしれない。より詳しく調べるには博物館に行く必要がある。

 名前は分からなかったけれど、何処を見ればすみれ同士を見分けられるのかを知ることはできた。花弁の内側に毛が有るかどうか、柱頭の形はカマキリの頭型かどうか等々がポイントになる。

 言われてみるとカマキリの頭に似ている。的を射た表現に驚いてしまった。身近な野草でも、観察するとおもしろい所が見つかるということが改めてよく分かった。