ランパントリウム

植物とおどろう

葉の中の海

 草木はどうやって去年と同じ芽を吹くのでしょうか。新芽も落葉も、毎年変わらず続いています。芽や蕾は自分の姿を忘れないということ、変わらず立ち続けるという植物の性質はどこから来たのでしょうか。


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 写真は根洗い仕立てにしたハオルチアです。根洗いにして平気なのか心配でしたが、今のところ調子が良さそうです。芽も動いています。

「波紋と螺旋とフィボナッチ」という自然科学の本を読みました。生き物の形がどう出来上がるかについての本で、とても面白いし分かりやすいのでおすすめです。さて、この本の中ではシマウマの縞模様について触れています。白黒の縞模様は、タイトル通り波紋だったのです。遺伝子に縞模様の設計図が書いてあるとかじゃなく、肌に広がる波という物理的な作用をもとに、縞の位置が決められていたのです。例えば尻尾の付け根あたりの絶妙な辻褄の合い方、とても設計図通りに縞を描いているとは思えません。


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 ハオルチアの葉です。砂糖菓子みたいな白い縞模様、波に見えないでしょうか。

 植物には波として見ることのできる形がたくさんあります。シダの葉は、重なり合った波や砕ける波頭にそっくりですね。新芽の展開や紅葉も、一年という長い周期の波なのではないでしょうか。引いて返す波なら形を憶えている必要は、ありません。


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 うちの猫です。猫は身近にいる縞模様の生き物ですね。

 植物も猫も海を抱えているのだと思います。それじゃ次回も、レッツ・ランパントリウム!